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Jake

Co-Producer/設定制作

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PROFILE

Jake

Co-Producer/設定制作

イギリス出身。他業界で翻訳などの仕事を経験した後、アニメ業界へ転身し、現在はdavid productionにてCo-Producer/設定制作として活躍している。

言葉の壁を越えて、世界中の才能とアニメを作る

海外アニメーターとデイヴィッドプロダクションの制作現場

まず、自己紹介をお願いします。
私はイギリス出身で、英語を母語としています。現在の肩書はCo-Producerおよび設定制作ですが、実際の業務内容はプロジェクトごとに大きく異なります。

もともとは会議通訳者・翻訳者としての訓練を受けており、アニメ業界では約7年間働いています。そのうち、直近の4年間はデイヴィッドプロダクションに在籍しています。

現在は、設定制作、つまりモデルシートなどの設定資料の制作管理を行う業務に加え、海外アニメーターとのコミュニケーションやサポートにも多くの時間を費やしています。
これまで、海外アニメーターとはどのような形で仕事をしてきましたか。
これまで、日本のアニメ業界や日本語について十分な知識を持っているアニメーターとも仕事をしてきましたし、日本語についてはごく限られたフレーズしか知らない、まだ駆け出しのアニメーターとも仕事をしてきました。

海外アニメーターと仕事をしていて感じるのは、彼らが非常に情熱的であるということです。そして全体として、締切に対しても誠実な人が多いと感じています。締切を守る力は、作画力と同じくらい重要な資質だと思います。
海外アニメーターが日本のアニメ業界に参加する際、どのような課題がありますか。
大きく分けると、予想される通り、言語面と技術面の2つがあります。

まず、日本語は習得が難しい言語です。そして日本のアニメ制作現場では、監督や演出、その他のクリエイティブスタッフが基本的に日本語のみでコミュニケーションを行うことが多くあります。

会議、絵コンテ、タイムシート、演出指示、作画メモなど、制作に関わる資料ややり取りも、基本的には日本語で行われます。そのため、日本のアニメ業界に参加したい海外アニメーターにとって、言語は大きな心理的ハードルになり得ます。

もう一つの課題は、技術面です。

日本のアニメ業界では、長い年月をかけて、限られた予算や厳しいスケジュールの中で作品を完成させるための、独自の制作工程が発展してきました。

原画を担当するアニメーターは、その制作工程の中で自分がどの位置にいるのか、そして後工程にあたる動画、仕上げ、撮影などのスタッフが効率よく作業できるように、どのような素材を作成すべきなのかを理解する必要があります。その中には、タイムシートの読み書きや、技術的な注釈の理解も含まれます。

かつては、アニメーターを志す人が日本国内のスタジオに入り、動画スタッフとして経験を積みながら、日本のアニメ制作の技術的な基礎を学んでいくという道がありました。しかし、日本国外に住む海外アニメーターにとって、そのようなキャリアパスは現実的ではありません。

そのため、多くの海外アニメーターは、独学で学ぶか、実際に原画の仕事を受けてから、仕事を通じて日本式の制作工程を学んでいくことになります。
海外アニメーターに対して、どのようなサポートを行っていますか。
まずは翻訳です。

必要に応じて、絵コンテや演出メモなどの資料を翻訳します。また、作画打ち合わせなどでは、リアルタイムで通訳を行うこともあります。

ここ数年では、英語や韓国語に対応できるスタッフも制作チームに加わっており、世界各国のアニメーターと円滑にコミュニケーションを取るための体制づくりが進んでいます。

また、予算やスケジュールが許す場合には、海外アニメーターに対してメンターを付けることもあります。メンターは、経験豊富な業界のベテランであり、海外アニメーターが作成したレイアウトを、演出に提出する前に確認し、フィードバックや修正指示を行います。

演出からの指示は、「ここを直してください」「こうしてください」といった簡潔な表現になることもあります。そのような場合、メンターは単に「どう直すか」だけでなく、「なぜその修正が必要なのか」まで説明します。

これにより、アニメーター自身の理解が深まり、長期的には技術的なリテイクの数を減らすことにもつながります。

メンターを付けられない場合でも、技術的なリテイクの意図が分かりにくいときには、制作チームの誰かが、その理由や背景を説明するようにしています。
言語面と技術面の両方にハードルがある中で、なぜ海外アニメーターと仕事をするのでしょうか。
個人的には、アニメーションが好きで、情熱を持った人たちが作品をつくる手助けができることに大きなやりがいを感じています。

同時に、これはアニメ業界全体にとっての投資でもあると思っています。

現在、アニメ業界では年間に制作される作品数が増え続けています。一方で、各スタジオは同じ限られたアニメーター人材の中からスタッフを確保しなければなりません。

海外アニメーターに時間と労力をかけて向き合うことは、自社作品の制作に役立つだけでなく、業界全体にとっても意味のあることだと考えています。
機械翻訳ではなく、多言語対応できるスタッフが必要な理由は何ですか。
機械翻訳には確かに有用な場面があります。特に、制作チーム内に対応できる言語の話者がいない場合には役立つこともあります。

ただし、アニメはクリエイティブな産業です。そこでは、ニュアンス、文脈、具体性が非常に重要になります。

また、経験の浅いアニメーターは、自分が何を分かっていないのかを自覚できていない場合があります。そのため、単に正確な翻訳をするだけでは十分ではありません。制作工程を理解し、業界での経験を持っているからこそ、仕事の内容や技術的な課題を本当に理解するために必要な背景情報まで伝えることができます。

さらに、一緒に仕事をする相手とは信頼関係を築くことも大切です。アニメーターも例外ではありません。

単なる言語の仲介役としてではなく、共通の言語で実際に会話を重ねることで、相手が困っているとき、追加のサポートが必要なとき、あるいは締切が現実的ではなく調整が必要なときに、早めに相談してもらいやすくなります。
日本のスタジオで働きたい海外アニメーターにとって、重要なことは何でしょうか。
まず何よりも大切なのは、作画力です。キャラクターを立体的な空間の中で動かすことができる才能あるアーティストは、常に求められています。

もしスタジオ側から声を掛けてもらうことを期待するのであれば、何らかの形で作品を発信しておくことは有効だと思います。実際、スタジオがSNSなどを通じてクリエイターを見つけることはよくあります。

一方で、Xなどのアルゴリズムに頼らずに自分の作品を見てもらいたいという才能あるアーティストも多いと思います。その場合は、ポートフォリオを用意し、直接問い合わせることをお勧めします。

デイヴィッドプロダクションにも、公式ホームページを通じて海外アニメーターから問い合わせが届くことがあります。私たちは、それぞれの応募に対して、できる限り誠実に、よく検討した上で返答するようにしています。

まだ商業作品に参加できる段階に達していないアニメーターには、オンライン上にある多くの無料教材を活用し、学べることを学んでおくことをお勧めします。

私たちも、学んでいる途中のアニメーターに対して、できる限り技術的なサポートを行いたいと考えています。ただし、アニメーター自身がタイムシートや注釈を含む日本のアニメ制作工程の細かなニュアンスを理解していればいるほど、こちらとしても一緒に仕事をしやすくなります。

また、完成度の高いフルカラーのアニメーションは確かに印象的ですが、私たちが見たいのは、実際には原画です。ポートフォリオには、ぜひ原画も入れてください。
最後に、海外アニメーターへのメッセージをお願いします。
アートは世界共通の言語です。だからこそ、まずは自分の作品に語らせてください。言葉の部分は、私たちがサポートできます。

日本のアニメ業界に参加したい海外アニメーター、あるいはキャラクターデザイナーやプロップデザイナーの方は、言語への不安だけで挑戦を諦めないでほしいと思います。

技術面に不安がある場合は、オンラインで学べることをできる限り学んでみてください。そして、実際に仕事をする中で問題が出てきた場合には、担当の制作進行に相談してください。多くの場合、きっと力になってくれるはずです。

近年、海外アニメーターが日本のアニメ業界で存在感を高める機会は増えています。私たちも、才能と意欲のある人が、国籍や住んでいる場所に関係なく、アニメ制作に参加できるよう、できる限りの取り組みを続けていきたいと考えています。